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武蔵境の歯科医院。しらかば歯科です。

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Tooth Wear(酸蝕症、咬耗症、摩耗症、アブフラクション)

Tooth Wearとは

 Tooth Wearとは、虫歯ではないの歯が溶けたり、欠けたりする病気です。

Tooth Wear
  • 酸蝕症erosion
  • 咬耗症Attrition
  • 摩耗症abrasion
  • アブフラクション abfraction


酸蝕症 erosion

 歯の硬組織はCa(カルシウム)とP(リン)からなるリン酸カルシウムの結晶が主成分です。Caは酸によって溶ける性質があります。酸蝕症はむし歯ではないけれど歯が溶ける病気です。
 エナメル質の溶け出すpH(臨界pH)5.5〜5.7以下に口腔内が長期間・頻回にさらされると溶け出します。

<酸蝕症の原因>
飲食物 オレンジの丸かじり習慣、
オレンジジュースやスポーツドリンク、清涼飲料水、ワイン、酢などの酸性飲料の過剰摂取
胃酸 胃食道逆流症(GERD:Gastro Esophageal Reflux Disease)
拒食症/過食症の自己誘発性おう吐の影響
酸性のガス 塩酸、硫酸、硝酸などを扱うメッキ工場などでの酸性ガスの吸引
薬剤 ビタミン剤など酸性の薬剤の服用


咬耗症 Attrition

 咬耗症は、上下の歯と歯、歯と食物、歯と修復物(インレーやクラウン、義歯など)が接触することにより削れることにより生じます。
 歯ぎしりや噛み締め、固いものを好んで食べる嗜好、上下歯列接触癖TCHがある人は進行が速いことがわかっています。


歯の表面を覆うエナメル質はドイツの鉱物学者Friedrich Mohsの提唱したモース硬度で6〜7であり、人体で最も硬い組織です。標準物質でひっかき、傷ができるかどうかで判断します。
Mohs hardness 人体 標準物質
10 ダイヤモンド
ZrC、アルミナ コランダム
トパーズ
6〜7
エナメル質
5〜6
象牙質
石英
正長石
ガラス、Ni 燐灰石
Cu,Pt 蛍石
方解石
石膏
滑石


摩耗症 abrasion

 不適切な歯みがきなどにより歯質が失われる症状です。
 歯周病などにより歯頚部象牙質が露出した場合に象牙質はエナメル質に比べやわらかく不適切なブラッシングによって削れ易く楔状の欠損(楔状欠損)となることもあります。
 歯磨き時の歯ブラシの種類や歯みがき圧、ブラッシング方法などを検討する必要があります。



アブフラクション abfraction

 アブフラクションは過度な咬合力により、歯頚部に応力が集中して歯頚部歯質(エナメル質・象牙質)がはじけ飛んだ症状です。

Tooth Wearの治療法

 Tooth Wearの原因を除去することが1番大切です。その上でCR(レジン)充填やクラウン補綴によって歯を保護、噛めるようにします。