審美歯科 歯の色の話

 歯の色はどのように決定されているのでしょうか。色は感覚ですので環境によって大きく見え方が異なってきます。日本人は肌の色が黄色味を帯びているので、同じ歯の色をしていても黒色人種の人よりも黄色く、白色人種の人よりも白く見えます。  歯の構造を理解することで歯の色を理解することができます。歯の構造は一番奥に歯髄(神経・血管)の赤、それを囲むように象牙質の象牙色(黄色)、そして表面に白色透明なエナメル質がくる三層構造です。つまり、歯の色は赤色を黄色が包んでその色を白色透明を通して見えているのです。日本人はエナメル質が白色人種よりも薄いためやや黄色味を帯びています。

歯の色の変化

1)加齢変化
年齢とともに、エナメル質が薄く、象牙質が厚くなるため全体的に黄色くなっていきます。
また、歯の表面にクラックが入り、色素が沈着します。


2)抜髄や歯髄失活の影響
歯髄(いわゆる歯の神経)をとることや歯髄が化膿することで、歯の色は変化します。


3)着色
茶渋などの色素が歯の表面につくことにより色が変化します。


4)全身疾患や薬の影響
歯が作られる時期、カルシウム不足や歯を作る細胞へのダメージなどがあると歯質に変化が起こります。


5)歯の脱灰
むし歯や酸蝕により、白濁、飴色や黒色に変化します。

2019年09月14日