エナメル質表面に形成される小窩(ピット)や裂溝(フィッシャー)です。その深さは人により異なり、溝が深い場合には歯磨きをしても汚れが取り切れない場合もあり、むし歯好発部位となります。溝が歯根象牙質まで連続した場合には歯周ポケット形成の原因となります。
溝が深い場合には、シーラント(小窩裂溝予防填塞)が有効です。
むし歯予防のためには、むし歯になりやすい場所を減らすことが大切です。
- 1)磨きにくい所
- 2)汚れがたまりやすい所
- 3)唾液がいきわたらない所
歯の溝は歯ブラシの毛先が届かない場合にはむし歯になってしまいます。溝を埋めることでむし歯のリスクを減らすことができます。
◇シーラントは生えたての歯に行う治療法です。萌出から年数の経った歯は対象外となります。
◇健康保険適応
シーラントをしたほうが良い歯
1)乳臼歯、小臼歯、大臼歯の小窩裂溝(溝)
2)上顎切歯の舌盲孔
癒合歯・癒着歯の癒合部、異常結節(中心結節など)の基底部
シーラントの手順
1.歯の溝を清掃します。
2.薬液で溝を処理します。
3.シーラント材を流し込み、光をあてて固めます。
4.完成です。 シーラントは噛み砕けて、溝が露出る場合があります。定期的なチェックが必要です。
シーラントと通常の虫歯の治療(CR充填)との比較
シーラント:歯を削らずに溝を埋めます。
CR(コンポジットレジン)充填:虫歯を削り取って(窩洞形成)、埋めます。